前歯だけの部分矯正は可能?デメリットとかかる費用について。
矯正治療の方法として、全体にではなく歯の一部分にのみ装置をつけて治療を行う「部分治療」という治療方法があります。
「全体的に装置をつけるのはちょっと抵抗があるけど、気になる前歯だけ治せるのであれば、治したい。」最近ではそんな人も増えてきています。
部分治療は、全体での治療に比べると装置が目立ちにくかったり、期間が短い、治療費が安いというメリットがある反面、いくつかのデメリットも存在します。
ここでは、前歯の部分治療のデメリットと治療にかかる費用についてお伝えします。
前歯の部分治療のデメリット
噛み合わせの問題は解消できない
前歯を部分的に整える治療となるため、全体的な噛み合わせの解消にはなりません。また、前歯のみを動かすことで、噛み合わせ自体は悪くなってしまうこともあります。
私は、奥歯の埋伏歯があったため、埋伏歯を引っ張り出す部分治療を希望していたのですが、「特に奥歯は噛み合わせが重要となるため部分治療は難しい」と歯医者さんに言われました。
インターネットのホーページ上では、「部分治療が可能」と言っている矯正歯科でも、実際に相談に行くと部分治療ではないほうが良いと言われることもあるの で、気になる場合には矯正歯科に相談をしてみることをおすすめします。部分治療を行うか、行わないかは矯正歯科の方針によってさまざまですので、複数の矯正歯科に相談をしてみると良いです。
隙間ができることがある
前歯のみを動かして歯並びを整えるため、一部分に隙間ができてしまうこともあります。また、逆に歯を動かすスペースがない場合には、歯を削ったり抜歯をして歯を動かすスペースを作ることもあります。
治療が可能な症例は限定的
前歯のみが斜めを向いている、前歯に隙間がある(すきっ歯)、前歯が出ている(出っ歯)、歯がでこぼこ(などの症状であれば、前歯のみの部分治療で対応可能なこともありますが、治療ができる症例は限定的になります。
重度の出っ歯や、噛み合わせが悪い場合には、治療を受けるのが難しいこともあります。
治療にかかる費用
部分矯正の装置の種類
部分矯正が可能な装置には、表側矯正や裏側矯正、マウスピースでの治療があります。
治療にかかる費用
治療にかかる費用は、一般的には25万円~55万円ほどになります。全体に装置をつける治療よりもかかる費用を抑えることができます。歯の裏側に装置をつける、裏側矯正で部分的に治療を行う場合には、比較的費用は高くなってしまいます。
まとめ
部分矯正は、費用や治療期間などのメリットがある反面で、いくつかのデメリットもあり、治療の内容にはある程度の限界があります。
自分がどこまでの仕上がりを求めているのか、噛み合わせが悪くなってしまった場合に起こりうるデメリットなども加味した上で、矯正歯科の先生と相談をしてみてくださいね。